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1、計画における要望 ・施主様は、グランドピアノを所有しており、新居ではピアノを居間の一角へ配置する。 ・ピアノ演奏時の外部への防音を考慮する。 ・将来、新居にて小料理屋が出来る厨房機器の設置及び客導線を考慮した住宅とする。 ・同居予定母親のためのバリアフリー化と、公(店)と私(母親導線)との分離を明確にする。 ・可能な限り埃だめを設けない --額縁、木枠のチリを設けない--
2、設計の方針 ・3人+(ワンちゃん)一匹という家族構成ではあるが、グランドピアノ、将来的な小料理屋経営、公私の分離、平屋建 という事を踏まえるとかなりの面積が必要となる為、各部屋の採風、採光を熟慮する。 --光庭、中庭、建物高さの変化等で採風採光を確保-- ・小料理屋としての機能を設ける。 --5,6人の使用可能なテーブル席、カウンター、トイレ -- ・住宅内の母親の導線内をバリアフリー化し個室へトイレを併設する。 ・仏間(和室)を設け、母親の個室と隣接させる事により、母親へ畳の安心感を与える。
*内部計画は「公」は、ピアノを取り組み平面的、立体的にオープンな空間を演出する。 「私」については、出来る限り収納可能な扉で「公」と仕切る。 採風採光のための光庭を設け、「公」と「私」の緩衝とする。 「私」は必要に応じて扉を閉ざし確保出来るが、普段は光庭を介して「公」を感じる事が出来る。 外観計画は、「公」での立体的な空間をそのまま外観へ生かす、玄関、ポーチを取り組み階高を上げ 平屋建のアクセントとする。外部玄関ポーチは吹き抜けを設け住宅への導入をドラマチックに演出する。
3、竣工後のまとめ 現場はちょうど建築業界の職人不足の真っただ中で、特に型枠、鉄筋業者の確保が大変であった。 仕上げ職人もなかなか継続して現場に携われず、現場の進捗が思い通りに行かない中、 内壁塗装仕上をクロス貼りへの変更、カウンター形状の変更など、塗装、木工事、他協力業者の快い対応には とても助けられた。 また内部造作が額縁・木枠なしがほとんどであったため、仕上げの見切処理に気を使った。 キッチン廻りは小料理屋の為の本格的な厨房機器を設置したが、店舗施工の経験がなくその使い勝手や、 長さ3.8mの人造大理石カウンターの納まりに苦労した。 現場ではいろいろと問題が発生し、工期も実質1カ月遅れであったが、施主様の希望する”住宅としての機能”と ”小料理屋としての機能”とさらに”住宅建築デザインとしての象徴性”も併せ持った建物が完成出来たと思う。
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Plan~ 完成まで
竣工写真
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